北欧最大のプライベートAIラボ「Silo AI」

フィンランド

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AI人材は全世界で不足している

第三次AIブームの到来により、全世界でAI人材が不足していると耳にする機会が増えてきました。日本も決して例外では無く、経済産業省所管の情報処理推進機構(IPA)の以下レポートによると、日本の企業におけるAI導入は非常に遅れており、その主要因の一つとしてAI人材の不足が挙げられています。

人工知能(AI)の導入や活用に必要なAI人材(コラム):IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

AIツールおよびプラットフォームの導入・運用コストは下がりつつあり、様々な企業でAI導入が進められている様ですが、AIソリューションを企画・導入・開発できる人材を確保・育成することは容易ではありません。そういった、AI人材の不足に悩む企業・団体向けにワンストップのAIソリューションを提供しているのが北欧フィンランドに本拠を置くSilo AI社です。

北欧最大のプライベートAIラボ「Silo AI」

Largest private AI lab in the Nordics — Silo AI
Largest private AI lab in the Nordics We are Silo AI – A private AI lab on a mission to build a European flagship AI company. We build AI-driven solutions… Rea...

Silo AIは2017年フィンランドの古都トゥルクで現CEOのPeter Sarlin PhD、元Nokia CTO Tero Ojanperä PhDらを中心とした6名のエキスパートにより創業されました。4年間で急成長を遂げ、現在はヘルシンキ、トゥルク、オウル、ストックホルム、コペンハーゲン、ロンドン、シリコンバレー(パロアルト)に拠点を構え、200人以上のメンバーを擁する北欧最大のAIラボとなりました。

欧州の大手スタートアップWebメディア「EU-Startups.com」にも、2021年注目のフィンランド発スタートアップとして紹介されています。(以下記事)

10 promising startups from freezing Finland to watch in 2021
What’s it like to start up a business in the country with the world’s happiest people? Being surrounded by stunning natural scenery, and boosted by advancements...

「Silo OS」 カスタマイズ容易なコンポーネントとツール

Silo AI社が提供するサービスの強みは、標準的に準備された「Silo OS」と呼ぶコンポーネントおよびツールを顧客の課題に応じて柔軟にカスタマイズすることで、データ分析・モデリング、PoC、プロダクト化などの一連の工程を迅速に実現出来ることにあります。

Solutions — Silo AI
Ready-to-customize solutions for AI development Reach your goals by using what already works. As a complement to our services offering, we’ve built customizable...

この「Silo OS」をベースとしたSilo AI社のソリューションは、画像認識、スピーチ認識などの様々な事例に採用された実績を持っています。

同社ホームページ上で紹介されている3つの事例について解説します。

ソリューション事例(1) 航空会社(FinnAir)

最初に紹介されている事例は、欧州を代表する航空会社の一つであるFinnAir(フィンエアー)におけるフライト遅延推定ソリューションです。過去の気象データをAIに学習させることで、悪天候によるフライト遅延を12時間前に推定するというソリューションが開発されました。

Improving situational awareness with flight delay prediction — Silo AI
Silo AI helped Finnair build a solution that improved situational awareness of air traffic, enabling the airline to predict possible disruptions to air traffic ...

FinnAirは筆者が最も頻繁に利用する航空会社ですが、他の欧州のオペレーターと比較して遅延が少ないという好印象を以前より持っていました。もしかしたら、Silo AI社のAIソリューションによるものだったのかも知れません。

ソリューション事例(2) 水循環システム

次に紹介されている事例は、グローバル企業Ramball社の水循環システムにおける水処理の最適化ソリューションです。システム中に設置されていた既存のIoTセンサーから集めたデータに機会学習を行い、AI駆動の水処理を行うことでシステムの最適化を実現した様です。

AI-driven water treatment optimization — Silo AI
Together with Ramboll, a leading Nordic engineering consultancy, we developed a machine learning-based solution for optimizing chemicals during the water treatm...

ソリューション事例(3) 物流システム

最後に紹介されている事例は、フィンランドの港湾における、物流システムの最適化ソリューションです。当ソリューションはスマート物流システムを手掛けるAwake.AI社とのコラボレーションにより実現されました。貨物や人員の動きなど、物流全体を画像データにより分析・学習し、貨物スケジュールの最適化を行う予知モデルを開発したとのことです。フィンランドの90%以上の輸出貨物は港を通過することから、港湾物流の最適化により高い経済効果が得られた様です。

An intelligent technology platform to optimize port logistics — Silo AI
Silo AI teamed up with intelligent port platform company Awake.AI to develop machine learning and computer vision -powered AI solutions that improve the situati...

まとめ

  • Silo AI社は北欧最大のプライベートAIラボ。AIソリューションをワンストップで提供する。
  • 同社の強みは、標準的でカスタマイズ容易なツール・ソリューションを提供出来ること。
  • 同社のAIソリューションは航空会社、水循環システム、物流システムなどにおいて既に多くの市場導入事例を持っている。
筆者プロフィール
この記事を書いた人
Koki Okada

北欧在住6年。ソフトウェア開発センター長。2児の父。シリコンバレースタートアップとのセキュリティファームウェア開発、US東海岸研究所とのビデオコーデック開発、インドスタートアップとのWi-Fiソフトウェア開発を経て、Nokiaショック後のフィンランドに移りIoT・AI関連のソフトウェア開発センターを立ち上げ・現職。週末は勉強のため読書・執筆。

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