本記事では、今や欧米の多くの都市部に設置されているシェアリング電動スクーターのLimeの使い方を紹介します。
使い方、利用料金に加えて、実際に自分で使ってみた様子を写真に撮ったので、それらを見せながら解説します。
個人的には以下のような方におすすめです:
- 旅行時に小回りの利く乗り物(モビリティ)を利用したい人
- 先端のサービスに興味がある、サービスを作ってみたい人
- 環境問題やSDGs関連の取り組みに関心がある人
それでは以下、シェアリング電動スクーター・Limeの使い方、及び、使ってみた感想を紹介します。
サンフランシスコ発のシェアリングサービス・Lime

このシェアリング電動スクーター(シェア電動バイク)はアメリカ・カリフォルニア州のサンフランシスコで産声をあげます。
サービス開始は2018年なので、まだまだ若いですが、アメリカだけでなくヨーロッパの多くの都市でサービスを展開しています。
私は現在ヨーロッパ・フランスに住んでいて、近辺の都市に旅行や出張で訪れるのですが、とこではみんな普通にこれらシェアリングモビリティサービスを利用しています。

電動スクーター・Limeが利用可能な国・都市
日本ではまだ馴染みの少ないシェアリング電動スクーターですが、欧米の大都市ではかなりの割合で設置されています。
例えば、アメリカ、フランス、ドイツ、イタリア、フィンランド、ベルギー、ギリシャ・・・たくさんありすぎなので、ここで挙げるべきではないですね(笑)
以下のサイト(Limeの公式サイト)に設置されている国と都市の一覧があります。
ただし注意点として、多くの国で設置されているのは確かなのですが、その国の全土で使えるわけではありません。現状は大都市に限られています。
もし旅行や出張で海外を訪れる際、使ってみようと思っている方は上のサイトでチェックしてみてください。
ちなみに、以下はドイツ・ハンブルグでLimeを利用した際のスクーターの所在マップです。

マップからわかるように、ほんといたるところに電動スクーターがありました。
このシェアリング電動スクーターは基本的にどこからでも乗れて、どこでも乗り捨て可能なのです。つまり特にステーションがないため、点々と、いたるところに停めてあります。
日本では利用可能?
上のLime公式サイトによると、日本ではまだ使えないようですね。
日本ではこの手の交通手段の法整備が行われている最中ですが、例えば日本のスタートアップ・Luupなどは、東京都の限られた地域からシェアリング電動キックボードのサービスを開始しています。
日本初!国産の電動キックボード・KINTONE
また、以下のKINTONE(キントーン)は、日本初の国産・電動キックボードを販売しています。
重さは10キロでコンパクト、折りたたんで持ち運ぶことも可能だそうです。
所有して、近所で普段使いでしたらこういったEVスクーターを購入してもいいですね。
(下にLimeの料金を書きましたが、普段使いでは少し高い価格設定になっているので)
Limeの利用料金
気になる利用料金ですが、国によって若干違いますが、私が利用したヨーロッパ(ドイツ・ハンブルグ)では以下の料金設定でした:
- 乗り出し(Unlocking fee)料金:1ユーロ
- 走行時の料金:0.19ユーロ/分
つまり、5分利用したとしたら、まず乗り出し料金が1ユーロ、さらに0.19 x 5(分)= 0.95ユーロが追加されるので、合計で1.95ユーロとなります。
正直、すごい安いかと言われたらYesとは言えませんが、乗りたいときに乗れて、小回りが利くので便利であることは間違いありません。
他の公共交通機関の利用方法や、待ち時間を考えると、このシェアリング電動スクーターを利用する価値は十分にあると思います。
※ちなみに、初回は乗り出し料金が無料になったりするので、是非利用しましょう。
(アプリ上で無料キャンペーンを見つけることができます)
Limeの使い方
さて、ここからシェアリング電動スクーター・Limeの使い方を説明します。
まず大きな流れは以下の通りです
- Limeアプリのインストール
- アカウント・支払い方法等の設定
- 乗りたいスクーターを選定
- スクーターについているQRコードをスキャン → 乗り出し
- スクーターで街を走る!
- 利用後、適当な場所へ停車、写真撮影
- 領収書の受け取り
この順番で説明していきます。
Limeアプリのインストール

まずはスマホにLimeのアプリをインストールします。
iPhone、アンドロイドともにアプリがあるので、それをダウンロード、インストールしてください。
上の画像にあるように、(2021年10月現在)1000万以上ダウンロードされています。それだけ普及していることがわかります。また評価も★4.7ということで、信頼性、使い勝手が良いことが客観的にわかります。
アカウント・支払い方法の設定

次にアカウントや支払い方法を設定していきます。
アカウントの設定(サインアップ)は以下の情報のどれか一つを使って行います。
- SNSのアカウント
- 電話番号
- E-mailアドレス
Limeの特徴:他のシェアリング電動スクーターとの違い
このLimeのメリット(他のシェアスクーターとの違い)は、
電話番号を使わなくてもサインアップできることです。
日本から欧米に訪れる場合、現地のSIMカードやポケットWiFiを利用する方が多いと思います。
つまり、そのときは現地の電話番号がありません。
(日本の電話番号も使えますが、追加料金がが取られる可能性があります)
他のシェアリング電動スクーターは電話番号登録が必須のものが多く、番号がないと利用できません。
実際、私は他にも3、4個のシェアリング電動スクーターサービスを利用しましたが(Bolt.、Voi、TIERなど)、どれも電話番号入力が必須でした。
しかしLimeはE-mailアドレスだけ(もしくはSNSアカウント)でアカウント作成が可能なので、これは他のサービスとの大きな違いであり、海外からの訪問者にオススメのポイントになります。
支払い方法の設定
支払い方法としては以下のものから選択できます:
- クレジットカード
- PayPal
私はPayPalで支払いをしていますが、PayPalを利用するメリットは、利用後、すぐにメールで領収書を受け取れることです。

アプリ上でも利用後の領収書を受け取ることができますが、支払いに直結する領収書(つまりPayPalやクレジットカードの領収書)を受け取れることで安心感が増しますよね←私だけ?
乗りたいスクーターを選定
アカウント等の登録が終わったら、次は利用したいスクーターを探します。
自分の目の前にあるスクーターを選んでもいいですし、以下のように、アプリ上に表示されるマップから選んでも良いです。

マップ上では各スクーターの充電状況がわかります。
(各スクーターアイコンを囲む緑の線が充電量を表しています)
スクーターについているQRコードをスキャン → 乗り出し

スクーターを決めたら、そのスクーターのハンドル部分にあるQRコード(上の写真参照)を、
アプリの「Scan」機能を使って読み取ります。
スキャン機能はアプリを開くと右下にあるボタンで利用することができます。
(二つ上のアプリ画面参照、右下に「Scan」と書かれたボタンがあると思います)
これをスキャンし、利用確認ボタンを押すと、実際にスクーターを乗り出すことができます。
乗り出しに成功すると、スクーターのハンドル部が光り、音が鳴ります。
さらに、アプリでも「利用中」表示が出ます。
スクーターで街を走る!

いよいよ乗って走ります!
基本的な使い方(乗り方)としては以下の通りです。
- 両手の握りはブレーキ(自転車と同じ)
- 右手に付いているレバーはアクセル
- 乗り出し時は、まず自分の足で地面を蹴って少し進んだ状態でアクセルレバーを押す
まずブレーキは自転車と同じですし、アクセルもレバー型で使い方は簡単です。
初めて利用する時は、3つ目のポイント、乗り出し時だけ一度練習すれば、あとは問題ないと思います。
乗り出し時は、上にも書きましたが、最初に自分の足で1回、2回蹴って(自力で)進みます。つまり普通のキックボードと同じです。
そして進んだ状態でアクセルレバーを押せばあとは電動で加速していきます。
一度、その場で試せば、あとは簡単に乗ることができると思います。
利用後、適当な場所へ停車、写真撮影
スクーターの利用を終わらせるために、まず停車場所を探します。
当然、道路に置くのはルール違反なので、歩道の脇や公園内など、邪魔にならないところに置きましょう。
ちゃんとスタンドで倒れないようにしておくことも忘れずに。
停車状態の写真を撮って利用終了

無事、スクーターを停車したら、アプリで利用終了のボタンを押します。
すると、停車状態のスクーターの写真を撮影してくださいと言われるので、自分の利用していたスクーターの写真を撮りましょう(利用終了ボタンを押すと、自動で写真撮影の画面になります)
ここまでできると、完全に利用終了となります。
領収書の受け取り

利用が終わると、アプリ上で、今回の利用状況や料金を確認することができます。
上の写真のように、どこからどこまで移動したか、距離はいかほどか、価格はいくらか、などが表示されます。
この画面になれば、ちゃんと返却まで完了したことを意味するので、安心してください(笑)
また、上でも紹介しましたが、PayPalで支払った私は、返却後すぐにE-mailでもPayPalの領収書を受け取りました。
最初に使ったときは、この返却が上手くいくかどうか、返却できずに高額請求されたらどうしようみたいな不安がありましたが、これら領収書を受け取れば、返却できたことが確認でき、安心ですね。
注意事項
シェアリング電動スクーター・Limeを利用するにあたって、いくつか注意事項が書かれています。
具体的には:
- お酒を飲んだ状態で乗ってはいけない
- なるべく自転車専用レーンを走りましょう
- ヘルメット着用を推奨
利用者を見ている限り、ヘルメットは義務ではなさそうです。
(というかかぶっている人を見たことがない)
まとめ

欧米の大都市部では本記事で紹介したようなシェアリング電動スクーターが普及しはじめています。
普及の理由として、便利さはもちろんですが、環境問題を考えると、こういった電動のモビリティを使ったほうが良いという意識が、少なくとも欧米では高まってきていることもその一因と言えるでしょう。
本記事ではLimeを紹介しましたが、実際には、同じ街でも複数のシェアリング電動スクーターサービスが存在し、さらにシェア電動自転車や電動バイクなどもありました。
ヨーロッパだけ見ても、こういったモビリティサービス、つまりMaaS関連のスタートアップが最近たくさん立ち上がっています。
環境問題・SDGsの観点からも、新しいサービスをキャッチアップする観点からも、こういったサービスを今後も紹介していこうと思います。
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