欧州諸国のペットボトルリサイクルに関する取り組み【プラスチックごみ問題】

環境問題の一つ、廃棄ペットボトル SDGs
環境問題の一つ、廃棄ペットボトル

本記事では、環境問題の一丁目一番地、プラスチックごみ廃棄問題に関して、さらに詳しく言うとペットボトルのリサイクル活動について、ヨーロッパ諸国の取り組みを紹介します。

本記事で紹介している取り組みは、最新のテクノロジーで解決する!と言うものではなく、シンプルなアイデアによるものばかりです。それゆえ、日本を含めた多くの国で参考になると思いますし、個人レベルでも取り組めるものもあります。

また、この課題はSDGsにも関連が強いため、多くの方に興味を持っていただけたら嬉しいです。

スポンサーリンク

ノルウェー:「デポジット制度」を用いたペットボトルの回収

以下の記事によると、ノルウェーはペットボトルのリサイクル率が97%という驚異的な数字をたたき出している。

なぜ、そのような高いリサイクル率を達成できているのか?

その理由は「デポジット制度」の導入である。

このデポジット制度とは、製品の販売価格に「預り金(デポジット)」を上乗せして、回収時にそのデポジットを返金するという仕組みである。

つまり、ペットボトルを使った製品を販売する際、デポジット分を上乗せした価格設定にして、ペットボトルを返却すると返金してもらえることになる。

上の記事によると、デポジットは日本円で16~33円程度だそうだ。

この例を見ると、うまく制度やルールを作れば人間の行動をデザインできるんだなと感じますね。

ドイツ:同じくデポジット制度、Pfandで返却時に返金

ドイツでもノルウェーのデポジット制度のような、ペットボトルや瓶を返却すると返金してもらえる「Pfand」という仕組みがあるそうです。

上の記事によると、2003年から導入しているということですが、返金が現金ではなくクーポン券でありお店によっては使えないなど、色々と課題も報告されているようです。

返却のし易さや、返却後のサポート等も、総合的にデザインしていかないと社会全体に導入されるのは難しいのかもしれませんね。

イギリス:無料給水機を市内に設置

私の中で、環境問題やSDGsへの取り組みに関して、頭一つ抜けて進んでいるイメージのイギリス。

イギリスでは既にプラスチック製のストローや綿棒の使用が禁止されていて、2042年までに使い捨てプラスチックの全廃が目標として掲げられています。

イギリスのアプローチは、上の欧州諸国のような「ペットボトルを回収してリサイクルする」と言うものではなく、『そもそもペットボトルごみを出さない』というものです。

それを実現するために、ロンドン市内には無料給水機が設置されています。

誰でも無料で飲料水を手に入れられれば、ペットボトルの水を買わなくてすみます。

シンプルなアイデアですが、「回収⇒リサイクル」よりも圧倒的に手間が無いし、そもそもペットボトルを使わない生活へとシフトするステップのように思えます。

フランス:筆者が住んでみて感じたこと

私はフランス在住なので、実際に住んでみて感じたことを書いてみようと思います。

まず、フランスにはノルウェーやドイツのようなデポジット機能はありません(小さな都市単位ではあるかもしれませんが、少なくとも国単位の大きなものは無いはず)。

ごみの分類等はされていますが、例えば日本のようなペットボトル専用のごみ箱の設置は稀で、ビニールごみと一緒に捨てられています。

水筒・お弁当文化は根付いている

とはいえ、フランスではペットボトルを持ち歩いている人は日本に比べて少ないと私は思います。

(あくまで私の感覚ですが)フランスではお弁当や水筒を持ってくる文化が定着していると思います。

実際、会社では、お昼ご飯に多くの人が家で作った料理をガラス製の容器に入れて持ってきていますし、机には水筒かマイカップで水分を取っています。ペットボトルを使うのは来客が来た時くらい。

日本のようなコンビニが少ないからかもしれませんが、みんなペットボトルはあまり使っていません。

環境問題の話が大好き

フランス人が休憩中に良く話す話題は政治の話と環境問題 ← 偏見が入っているかもしれませんが(笑)

「自分は~~と思う」とか「私は環境のために~~をしている」といった話を熱く語っています。
こうやって意識が高いところは素直に素晴らしいと思いますし、見習うべきだと感じています。

また、FacebookやLinkedInなどのSNSでもよく環境問題に関する問題提起や風刺画などがシェアされています。

そうやって、自分の関心のある事を伝えて、そこから議論に持っていく方法がほんとうに上手!

浄水ポットや炭酸水マシンが多くの世帯に浸透している

これはフランスに限ったことではなく、ヨーロッパ全体で言えることだと思いますが、

水道水をろ過して飲料水を作る浄水ポットや、普通の自ら炭酸水を作る炭酸水マシンは多くの家庭が使っています

例えば以下のメーカーの浄水ポットは、フランスの最大手スーパー・Carrefour(カルフール)でも、カートリッジも含めて常時販売しています。

Amazon | ブリタ 浄水ポット スタイル ブルー ろ過水容量1.26L 全容量2.4L マクストラプラス カートリッジ 1個付 - ドイツデザイン ブリタジャパン正規品 | ブリタ(Brita) | ホーム&キッチン
ブリタ 浄水ポット スタイル ブルー ろ過水容量1.26L 全容量2.4L マクストラプラス カートリッジ 1個付 - ドイツデザイン ブリタジャパン正規品がホーム&キッチンストアでいつでもお買い得。当日お急ぎ便対象商品は、当日お届け可能です。アマゾン配送商品は、通常配送無料(一部除く)。

また、炭酸水マシンは日本でも人気?のaarke(アールケ)などが良く使われています。

Amazon | 【国内正規品】AARKE Carbonator Ⅲ (ソーダストリームガスシリンダー対応) 高級ステンレス製炭酸水マシン【専用ペットボトル付き】 | aarke | キッチン家電
【国内正規品】AARKE Carbonator Ⅲ (ソーダストリームガスシリンダー対応) 高級ステンレス製炭酸水マシン【専用ペットボトル付き】がキッチン家電ストアでいつでもお買い得。当日お急ぎ便対象商品は、当日お届け可能です。アマゾン配送商品は、通常配送無料(一部除く)。

これらを使うとプラスチックごみが出ないのはもちろんですが、それ以外にも、

  • 水・炭酸水の価格が安くすむ
  • 購入時にスーパーから重いペットボトルを持ち帰らなくてすむ

というメリットがあります。

私自身、環境問題ももちろん意識していましたが、他の二つの理由、特にスーパーから自家用車や家まで持ち帰るときの労力が無くなることに惹かれて、aarkeの炭酸水マシンを導入しました。

我が家に導入したaarke(アールケ)の炭酸水マシン
我が家に導入したaarke(アールケ)の炭酸水マシン

ものの数秒で炭酸水が作れるので本当に便利です。
さらに、デザインがスタイリッシュなので、インテリアとしても活躍中です。

また、このaarkeよりも、マシン自体の価格がかなり安く、炭酸水も500mlあたり18円で作れる以下の炭酸水マシン【e-soda】もあります。


自宅で作る炭酸水【e-soda】

炭酸水マシン+ガスシリンダー+専用ボトルで17150円~とのことなので、aarkeよりも1万円以上安いですね。

当然、このe-sodaの炭酸水マシンも、aarke同様、電池不要で炭酸水が作れるし、封が開いて時間が経った飲料の炭酸を復活させるといった使い方もできます。

炭酸水に関しては500mlを毎日飲むとすると、ペットボトルを買うのに比べて年間35000円も節約できるとのこと。

そして何より、本記事の本題である「ペットボトルごみを出さない」が実行できます。
つまり、個人でSDGs活動が行えるということです。

まとめ

環境問題と言うと、地球規模の話ですし、会社や国の単位で行うものという印象を持ってしまいますが、ペットボトルの使用を抑えることや、プラスチックごみ削減に関しては個人レベルでも活動でき、それらが積み重なって大きな成果になります

皆様も、まずはできることから、水筒の持参や、炭酸水マシンの活用などから始めてみてはいかがでしょうか?

筆者プロフィール
この記事を書いた人

フランス在住(現地採用)。工学博士。移民。
大学時代から人工知能・コンピュータビジョンの研究に従事し、現在までにディープラーニングを用いたCT画像中の肺結節の悪性判定システムや、車載センサーデータにおける認識処理を用いた自動運転システムの開発を遂行。

Yutaをフォローする
SDGs欧州全体
スポンサーリンク
シェアする
Yutaをフォローする
ヨーロッパのSDGs, AIスタートアップ情報

コメント